鬼瓦は、日本に古くから伝わる文化です。
魔除けや装飾、さらには権勢を誇示するためなど、さまざまな目的で和式建築の屋根を飾り続けてきました。
修繕工房は自社に制作工場を有し、あらゆる鬼瓦の制作や修理をいたします。
一般的な鬼瓦の制作はもちろん、お客様のご希望に沿ったオーダー制作も行っております。
粘土という自然由来の素材を使って手仕事で仕上げる鬼瓦制作ですが、近年では独創的なデザインなど、お客様のご要望も多様化しています。そんなご要望にお応えするため、修繕工房ではCADシステムを活用した近代的な制作にも取り組んでおります。
古くから伝わる素晴らしい文化を、より良い形で後世に伝える。
伝統工芸を事業としている修繕工房にとって、これは大きな使命でもあります。伝統工芸に新しい技術やノウハウを取り入れて、これからもお客様の「こんな鬼瓦があったらいいな」をどんどんカタチにいたします。
鬼瓦という名前のせいで、鬼が怖そうな顔をして睨みを利かせているものが鬼瓦だと思われている方が多いのですが、実際には実に多種多様な鬼瓦があります。
鬼瓦と言いながら、鬼をモチーフにしたもののほうが種類としては少ないのです。
実は、昔から鬼瓦はとても自由な発想で作られてきました。それなら、今の時代に合った自由な発想の鬼瓦があっても良いということで、修繕工房ではオーダー制作を通じて、ユニークな鬼瓦の制作に取り組んでおります。
長年の手仕事を通じて培ってきた制作技術を存分に活用することで、世界に一つしかない鬼瓦を作り上げてまいります。
※画像をクリックしたら拡大されます。
選び抜かれた土、コンピューター制御の焼成システム。
最高級瓦の伝統を受け継ぐ最新の技術。
当社製品 | JIS規格 | |
---|---|---|
給水率 | 6%以下 | 14%以下 |
破断強度 | 300kg以上 | 140kg以上 |
飛鳥瓦の品質の良さを支えているのは、土と焼きの絶妙のバランスです。土は全国各地の良質粘土を綿密に成分分析し、高度にブレンドし最適品質を維持。また、焼成は、コンピューターによる自動温度制御装置を活用することでムラなく十分に焼き締めることができ、イテがなく耐久性に優れ吸水性が極めて低い焼き上がりを実現しています。 (表1)
屋根への負担が少ない軽量構造。
建物全体の耐震性も飛躍的に向上させます。
飛鳥瓦二号は、本平2枚と素丸1本を一体成型して瓦自体の軽量化を追及。さらに、漆喰や土を使う必要がなく屋根への荷重を大幅に削減しています。1m2あたりの瓦の重量は75kgと軽く従来の土葺きによる本葺き瓦の1/4の軽量化を実現。屋根の軽量化によって建物構造全体への負荷を減らし、建物全体の耐震性を飛躍的に向上させています。さらに桟木をヨコに打って下へのずれを防止するだけでなく、タテにも打ち独自のハメコミ溝(特許第1874903・第1752200号)で固定。また、平瓦に一体化された素丸により、ずれ落ちることはありません。 (表2)
飛鳥瓦二号 | 本葺き | |
---|---|---|
瓦 | 72kg | 125kg |
桟木 | 3kg | - |
葺土 | - | 175kg |
全体 | 75kg | 300kg |
※ 屋根地1m2あたりの重量
独自の構造と設計。
耐久性に優れ、台風にもずば抜けた強さを発揮。
通常の瓦は、瓦の上部に釘を打って固定するようになっています。そのため、風にあおられると瓦が持ち上げられるため、瓦の釘にはモーメントの作用によって約5倍の力が加わります。飛鳥瓦二号は従来の瓦のこうした欠点を解消するため、瓦の上部だけでなく、下部もその左下の瓦を重ねて固定する構造になっています。台風などの強風が吹いてもモーメントが働きにくく、瓦が飛ばされることはありません。